総括

データ ・ まとめ ・ 考察 ・ 小ネタなど ※ネタバレ注意



作者
【八木教広先生】
1990年 『UNDEADMAN』(第32回赤塚賞入選)月刊少年ジャンプ読切でデビュー。
1993〜2000年 『エンジェル伝説』を月刊少年ジャンプに連載。
2001〜現在 『CLAYMORE』を月刊少年ジャンプ(一部週刊少年ジャンプ)、ジャンプSQに連載。



UNDEADMAN
【作品概要】
シュタイン博士の研究により不死人間に改造された科内。その姿形、不死の力に愛しの柳子は慄くばかり。
元の姿に戻るため、科内と柳子は研究施設に乗り込み不死と愛の力で奮闘する。
エンジェル伝説の原点ここにあり。エンジェル伝説に通ずるキャラクターやギャグ、台詞が随所に見られます。
同作品はJUNMP COMICS DELAX『目指せ漫画家! 手塚・赤塚賞 受賞作品集 6』に収録。
この作品集には八木先生のプロフィールが掲載されており、八木先生ファンとしては資料的価値あり。
また同作品を読むにあたり八木先生曰く、『絵が荒く、きたなくて申し訳ないが、何回か読むとなれるかもしれないので、3回ぐらいは読んでください。』とのこと。
[評論]
・テンポの良さで、グイグイ読ませる。ラストに、もうひと工夫はほしい。不死人間の表情描写と、
 その変化のギャグがいい(赤塚先生)
・絵柄はシリアスだが、読ませてくれた(糸井先生)
・明るいブラックな内容がとてもいい。絵と見せ方を、もう少し研究してほしい(鳥山先生)
・ホラーコメディー風のノリとドタバタがマッチしている。オチが平凡なのでおしい(永井先生)
・主人公のキャラがハッキリしている。ブラックだが、パワーと表現力はすごいものをもっていると思う(後藤)



エンジェル伝説
【碧空町】
物語の舞台となる 某県某市碧空町。古城を仰ぐ観光地で、その名の示す通り空が印象的な町。
3巻の巻末にはエンジェル伝説場景探索として モデルとなった町並みが掲載されています。
作中に描かれている交通バスに関連して沖縄県ではとの噂あり。
ちなみに北野くんと沙南が迷い込んだ工事現場の看板には碧空市と書いてあります。

【登場人物名】
主要人物の名前は有名な日本画家の名前を少し変えたもの。
でも主人公の北野誠一郎は不明。その他不明な人もまだまだいます。
黒田 清吉 ← 黒田 清輝 (くろだ せいき)
竹久 優二 ← 竹久 夢二 (たけひさ ゆめじ)
小磯 良子 ← 小磯 良平 (こいそ りょうへい)
平山 郁子 ← 平山 郁夫 (ひらやま いくお)
荻須 高志 ← 荻須 高徳 (おぎす たかのり)
白瀧 幾乃 ← 白瀧 幾之助 (しらたき いくのすけ)
佐伯 祐美 ← 佐伯 祐三 (さえき ゆうぞう)
鏑木 清美 ← 鏑木 清方 (かぶらき きよかた)
菱田 春華 ← 菱田 春草 (ひしだ しゅんそう)
浅井 忠次 ← 浅井 忠 (あさい ちゅう)
大下 次郎 ← 大下 藤次郎 (おおした とうじろう)微妙?
速水 舟一 ← 速水 御舟 (はやみ ぎょしゅう)微妙?
苗字しか登場しない人物もいるんだけど、横山とか岸田とか言えば巨匠の名が頭に浮かびますね。
あと、幾乃の"乃"は 正しくは"女"編に"乃"と表記します。

【高校】
・碧空高校 北野くんたちが通う かなり大きな県立高校。ほとんどが真面目な生徒。
・白雲高校 児島が番を張るな かなか大きな私立高校。不良も多い。
・飛輪高校 生徒の9割が不良で占められる高校。中西が番を張っている。
・白露高校 幾乃が碧空に来る前々回にいた高校。セーラー服。ちなみに幾乃の体育着はブルマ姿!
・早○学園 鏑木清美が通う私立高校。学校名は"早慶学園"かも。真面目な生徒が多いようだ。
・青山高校 北野龍一郎が通っていた高校。碧空町からは遠方の地にある。
・朔風高校 浅井碧が通っていた県の中でも大きな高校。忠次が番を張っていた。
あと番外編で北野くんが碧空高校に転入する前に通っていた高校も描かれているが名前は不明。

【北野くんの理解者】
悪魔のような風貌から様々な誤解を受ける北野くん。
だけど物語が進んでいくうちに周りに少しずつ北野くんのことが理解されていきます。
・白石先生 北野くんのクラスの担任の白石先生は転入早々に北野くんのことを理解。すばらしい。
・小磯良子 北野くんとの決闘を経て北野くんの天使のような心を知る。その後 北野くんのことを好きになる。
・西山郁子 良子の話を聞き、北野くんの行動を見て北野くんのことを理解する。
・白瀧幾乃 北野くんとの闘い、良子との決闘を経て北野くんのことを理解。後に 北野くんのことを好きになる。
・鏑木清美 最大級の凶行の撮影を経て北野くんのことを理解。その後 北野くんのことを好きになる。
・菱田春華 北野くんの不良更生を通じて北野くんの心を知る。だけど、北野くんは不良だと思い続けている。
・沙南ハルフォード 工事現場での事故を経て北野くんの優しさを知る。その後 北野くんのことを好きになる。
・玲雄ハルフォード 幾乃と北野くんの闘いを通じて北野くんの心の強さを知る。
・竹久優二 うすうす感ずいていたが改めて北野くんに質問し、本当の北野くんのことを確信。友情は変わらず。
多少の誤解は残っている者もいますが、徐々に着実に理解されていますね。
北野家は当たり前だけど、他にはハルフォード パパ・ママ、北野くんの転校前の学校の人たちなどがいます。
クラスメイトからの評価は、以前の絶対的な恐怖の対象からいい番長へと変わってきています。
黒田や荻須、校長、平三は一生誤解してそう。佐伯さんの誤解が解ける日は来るのだろうか。
それにしても、北野くんと対決した女の子は北野くんを好きになっておる、郁子の言うとおりだ。

【西野さんの気】 (情報提供 ふじきさん)
ACT.1 で北野くんの只者ならぬ気を例えてつかわれた言葉。
元ネタは西野皓三(にしのこうぞう)氏を指していると思われます。
西野さんは「気の力」によって相手を触れずに吹き飛ばすデモンストレーション(対気)を行い、マスコミで話題を呼んだそうです。
他には北斗の拳(原作・武論尊先生、作画・原哲夫先生)やドラゴンボール(鳥山明先生)の気が挙げられてます。
他の話ではスーパーマリオブラザーズ(任天堂)、狼少年ケン(東映動画製作)が引用されてました。



CLAYMORE
【組織】
"クレイモア"と呼ばれる 半人半妖の戦士を作り出した組織。極東の地 スタフある。
リムトが長を務め、ルヴル、エルミタなど黒衣を纏った男が戦士たちと連絡をとる。
組織は町や村から多額の報酬を受け取り 妖魔討伐を行っているが、組織の真意はこれとは別にあるようだ。

【半人半妖の戦士】
人間の体内に妖魔の血と肉片を取り組むことで半人半妖の身となる。
妖魔との違いは意識が人の側にあるかどうかということで、もはや人ではない存在である。
[基本能力]
・妖魔の血肉を取り組むことで妖魔を上回るスピードと力を得る。その他の身体能力も飛躍的に上昇する。
・妖魔の妖気を感じることができる。また 戦士は自らも妖気を発している。
 ただし、長年 妖力を開放しなければ妖気を消すことができる。
・身体の損傷を自己修復できる。その度合いは戦士の特質により、損失部位を完全に再生できる者もいる。
・成長はするが老化はしない。
・食物は二日に一度少量とれば事たりる体質。1週間程度なら飲まず食わずでも平気。
・体温の調節が可能。寒い場所でも防寒具を必要としない。
・身体の部位を多少変形できる。クレアは声帯を伸ばし声を変えていた。
[容姿]
見た目は人間のままの姿。半人半妖の身になると髪や肌の色素が抜け落ち、瞳は銀眼となる。
腹部は人とは違う異形であり、体内に取り込んだ妖魔の影響があると考えられる。
クレアの場合はテレサの血肉をも受け継いでいるので特殊なタイプの戦士である。
身長についてはフィギュア作製の際、テレサが180cm程度、クレアが170cm程度という設定がされたようです。
[性別]
現在は女の戦士しか存在しないが、組織の初期には男の戦士がつくられていた。
しかし男の戦士は妖力解放するだけで 性的快楽に近い覚醒への衝動を抑えられず、
そのことごとくが短期間で覚醒してしまった。
[妖力と妖気]
妖力とは妖魔の血肉に宿る力そのものを指し、妖気とは妖力が発する気配のことを指す。
[妖力開放]
基本的に妖力を開放すればするほど力が上がる。それに伴い身体は妖魔へと近づいていく。
10%の妖力開放 → 目の色が金色へ変わる。
30%の妖力開放 → 顔つきが変わる。
50%の妖力開放 → 身体つきが変わる。
80%の妖力開放 → 限界点。元へは戻れず妖魔化する。

【覚醒】
人としての意識と妖魔としての力のせめぎあい、その中で人としての意識が敗れたとき半人半妖は妖魔化する。これが覚醒である。
・妖力開放80%を超えた時に覚醒。(例 プリシラ)
・深手を負ったときや、体力や精神力を使いすぎたときの妖力開放が原因で覚醒。(例 カティア)
・妖力を使い続けることで妖魔に近い存在となりやがて覚醒。(例 エレナ)

【半覚醒】
一度妖力開放の限界点を超えたら もう元に戻ることはできない。
しかし、強靭な意志の力や仲間との妖気の同調により、限界点を超えた状態から元に戻る場合がある。
これは何らかの理由で覚醒が一旦止まっている状態、もしくは、緩慢に覚醒し続けているかの状態である。
半覚醒により、以前とは 妖気の質が異なる、限界点が曖昧となる、時折飢餓感が訪れる などの違いがある。
オフィーリア曰く、味も違うらしい。また半覚醒により 今まで以上の力が振るえるようになる。
組織はこの半覚醒の状態について把握していなく、一部の者のみが知る事実である。

【戦闘タイプ】
戦士は大別して 攻撃型と防御型に分かれる。
攻撃型は攻撃の力や技に長けた者、防御型は身体の回復や再生に長けた者。
半人半妖になったとき、生き残るために 身を守る事を考えていると防御型、生き残るために 相手を切り殺すことを考えるていると攻撃型になるらしい。

【技・特殊能力】
戦士のなかには各自独特な技や能力を持つ者がいる。それらは半人半妖の基本能力が特化したものだと思う。
[妖気読み]
テレサ、クレア、ガラテアが得意とする能力。細部に至る妖気の流れを読み取り敵の攻撃を予想する。また遠距離から相手の妖気を探ることができる。
[妖気同調]
ガラテアの技。相手の妖気をと自分の妖気を同調させて相手の動きをコントロールする能力。相手の行動そのものを支配することは不可能で、攻撃を逸らしたり出来る程度。自分より大きい力を持つ者には効かない。
[妖気の完全同調]
アリシア・ベスの技。二人の妖気を完全同調させることで精神を共有することができる。よって片方が完全妖力開放しても もう片方に精神をすべて預けてしまえば 戦士としての心を失くすことなく覚醒して闘える。精神を受け持つ側の疲弊が激しい。双子が成せる技であり、組織は過去にルシエラ・ラファエラ姉妹で試みたが失敗している。
[妖気制御]
ラファエラ、プリシラの能力。妖気を極限まで押さえ相手に妖気を感じさせない。長年妖気を抑えていると妖気を完全に消すことも可能。
[高速剣]
イレーネの技。後にイレーネの右腕とともにクレアに伝授された。片腕のみを完全妖力開放して剣を無数に奔らせる技。残りの身体で覚醒を押さえこまなければならず、強靭な精神力が必要。また、クレアは闘いの中で高速剣を制御することを会得した。
[四肢覚醒]
クレアが対リガルド戦で見せた能力。四肢のみを覚醒体にすることで驚異的なスピードと力が得られた。人としての意識が残っているのは半覚醒の影響か。ただし自力で元に戻ることは不可能で、やがて完全な覚醒体へと変貌してしまう。
[超回復]
デネヴの能力。身体の損失部位を短時間で再生することが可能。ただし、致命傷は回復に時間がかかる。
[四肢伸縮]
ヘレンの技。腕を自在に伸縮させることができ、遠距離からの攻撃も可能。また、装備を見る限り足の伸縮もできるようであるが、今のところは披露されていない。
[幻影]
ミリアの技。瞬間的に妖気を上昇させ 高速で移動する。その速さのため移動跡にミリアの残像が残ることから、幻影と呼ばれている。この技は妖気の消耗が激しいため使用回数に限度がある。
北の戦乱後、ミリアは 瞬間的な妖力解放に頼らず妖力を抑えたままで基本のスピードをあげた新しい幻影を習得。以前よりスピードは無くなるものの より細かな動きができるようになり、また 回数に制限が無くなった。
[漣の剣]
オフィーリアの技。オフィーリアは身体の柔軟性に特化しており、間接は有らぬ方向へと曲がる。この特質を応用して 剣を持つ腕を漣のようにうねらせ攻撃する。その太刀筋は妖気読みでも予測できない変則的な動きをする。
[旋空剣]
ジーンの技。腕をねじりその反動で剣を回転させながら突きを放つ。威力のある技だが腕の回転に時間がかかる。
[風斬り]
フローラの技。剣を抜いて 斬って 再び収めるという動作が速く、その太刀筋は目で捕えることができない。純粋な剣速の強化が成せる技であり、腕の地力と集中力が必要とされる剣。北の戦乱後、クレアが受け継いだ。
[二刀流]
ウンディーネの技。両手にクレイモアを持って闘う。ウンディーネの死後 デネヴが二刀流を受け継ぐ。
[影追い]
新規配属上位ナンバーの戦士の技。相手の妖気に反応して自動で追尾し、妖気が消えるまで攻撃を加える。

【印とナンバー】
妖魔狩りを行う戦士となった者には印とナンバーが与えられる。印はひとりずつ異なり個人を識別する。
ナンバーは戦士の強さに応じて1〜47が与えられ、ナンバーを持つ戦士はそれぞれの担当地区に配属される。
この強さのランク付けの基準は曖昧で、強さを正確に反映しているとは限らない。

【武器・装備・アイテム】
[クレイモア]
戦士の専用武器で身の丈ほどもある大剣。
刃の下部には各自の印がついていおり、柄の部分には黒の書が収納されている。
材質は不明であるが切れ味も破壊力もあり、覚醒者の攻撃を受けても壊れない。
普段は背中の装備に収め(横にスライドさせる)背負って持ち運ぶ。
また戦士が死んだとき 使っていたクレイモアが墓標となる。
クレイモアのサイズ 全長約165cm 重量約7kg (ジャンプフェスタ2007より、 情報提供 sanda さん)
[装備]
アンダースーツに鎧(胸当て、肩、腰巻、籠手、ブーツ)背にはクレイモアを収める鞘とマントを装備している。
材質は不明だが、クレイモアとは異なり攻撃を受けて壊れることがある。
鎧の形状は戦士によって異なり、特にヘレン、アリシア、ベスは能力を配慮した装備となっている。
[黒の書]
自らの妖魔化を悟った戦士が人のまま死ぬため、自分を殺してもらうよう仲間に依頼するときに用いる。
クレイモアの柄に収納されている。組織の者を介して一番殺されたい者のもとへ届けられる。
[妖気を消す薬]
一時的に自分の妖気を消すことができ、瞳の色も元に戻る。ただし相手の妖気を感じることができなくなる。
この薬を半分飲むだけなら自分の妖気も消えず、相手の妖気も感じることができなくなる事もない。
だが、一度意識を失い妖気の流れが完全に止まったときのみ薬の効力を発揮し、仮死状態となる。

【妖魔】
古より人を食う上位捕食者として存在。
姿形は自由に変えられ人に化けることもできるため、その存在を一般の人間では見分ける事はできない。
人間を凌駕する力・俊敏性を持つ。基本的に単独での行動を好むが、群れを成すこともある。

【覚醒者】
半人半妖の戦士が覚醒した存在。一般向けには異常食欲者と呼ばれる。
妖魔よりも格段に強い力を持つ。
覚醒者の中でも計り知れない力をもつリフル、イースレイ、ルシエラは"深淵の者"と呼ばれ、
それぞれ西、北、南の地に君臨している。

【深淵喰い】
深淵の者に対するため組織が生成した人型の化物。覚醒者の血肉を人体に取り入れることで生まれる。
再生能力が高く、頭を潰されない限り不死である。対象者の匂いを覚え、その獲物だけを追い求める。
自我は取り除かれ、餌だけを己が欲望の対象だと認識させるため目口は塞がれている。
深淵喰いの半数以上が倒されると組織に戻るように意識の中に組み込まれており、
新たに生成された深淵喰いと精神を同一化し経験を共有することで、着実に深淵の者を上回る力をつけていく。

【名前の由来の推測】 (情報提供 sanda さん、馬茶さん)
CLAYMOREに登場する人物名、地名は西洋美術関連の言葉と関係があるのではなかろうか。
というわけで、推測の域ですがそれっぽいものを記します。
[美術館]
ルヴル ← ルーヴル美術館
オルセ ← オルセー美術館
エルミタ ← エルミタージュ美術館
上記3つはこれで固いと思う。
[画家]
ヴィンセント司祭 ← ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ
ヴァン司祭 ← ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ
リムト ← グスタフ・クリムト
スタフ(地名) ← グスタフ・クリムト
アルフォンス(地名) ← アルフォンス・ミュシャ
ミュシャ(地名) ← アルフォンス・ミュシャ
ドガ(地名) ← エドガー・ドガ
エゴン(地名) ← エゴン・シーレ
シーレの山 ← エゴン・シーレ
ルノアの時代 ← オーギュスト・ルノワール
オーギュストの女神像 ← オーギュスト・ルノワール
地名はなかなか説得力ありますね。
[モデル]
絵画などのモデルと一致する人物名を挙げときます。
オフィーリア
ガラテア
イレーネ
ベロニカ



戻る
inserted by FC2 system